THE IDOLM@STER 20th anniversary ORCHESTRA CONCERT SYMPHONY OF BRILLIANT STARS
前回のオケマスは感想書きそびれましたが今回はこの記憶を残しておきたくて。

私は夜の部に参加してまいりました。先日の学マス1stライブでWonder Scaleという楽曲の素晴らしさを知ったので、今思うと昼の部もチケットとれば良かったなと思っていたりします。
2幕構成なのは前回と同じ。第1幕では今回もアイドルマスター各ブランドの楽曲をベースにアレンジされた交響曲(今回は「夏の交響曲」というテーマとのこと)を聴かせてくれました。第1楽章が学園アイドルマスターの「初」をアレンジしたメロディーから始まるの、良かったです。「Pon De Beach」はあまり聴いたことがなかったこともあり後からセットリストを確認してようやく理解した感じです。そして3つ目のモチーフが「サマカニ!!」だったのは驚きました(昼の部のセットリストは見ずに夜の部に参加しました)。打楽器の音が軽快な行進曲っぽいサウンドに低音楽器のラインが奇麗で、とっても元気な楽曲が元気を残しつつ優雅にアレンジされていて素晴らしかったです。
第2楽章は知らなかった「サ・ヨ・ナ・ラ Summer Holiday」という楽曲のアレンジから始まりましたが、主旋律がとても美しいと思いながら聴いておりました(あとから原曲も聴きましたが確かに夏曲で、でもサビの歌が哀愁も感じさせる素敵な曲で気に入りました)。そこからの「サニー」も原曲を知らなかったのですが、原曲を知らないと各モチーフを自然にバトンをつないで楽曲を構成していて面白いなと(サニーも原曲聴きましたがだいぶイメージ違いますよね)。知らない曲が続いた後に出てきた「銀のイルカと熱い風」のメロディもあまりにも印象が違うので途中まであのメロディと気付けなかったくらいです(わかるとあれにしか聴こえないんですけどね)。交響曲の第2楽章がどういうものか正直なところわかっていないのですが、第2楽章のアレンジがとても好きな音楽だったこともあって、少し交響曲を勉強してみようかな、なんて思い始めてもいます(クラシック音楽も多少は聴きますが、私はどちらかというと編成楽器が少ないものを好んで聴いてきたので)。
第3楽章もまた素敵なアレンジで楽しく聴かせていただきました。「ジレるハートに火をつけて」はサビの歌メロがとても印象的な曲なのでなんとなく覚えていた楽曲なんですが、第2楽章との雰囲気の違いを感じる印象深いアレンジとともに奏でられるメロディが素晴らしく、そして展開もスリリングで心地よかったです。「夏時間グラフィティ」モチーフへの切り替わり方も第2楽章のモチーフの扱い方との違いを感じて、第3楽章をスリリングと感じた理由の一つになっていると思います。カウベルの音がそう感じさせただけっていうのも否定できないですけど、知らない曲だったけど違うモチーフに変わったってここは明らかにわかったので。「サマーサマーオーシャンパーリィバケーション」への流れはシームレスに感じたんですが、それはこの曲をあまり聴いていなくて特徴を把握できていなかったからかもしれません(後からセットリストを見てあの曲だったか、ってなったのはここだけの秘密です)。
第4楽章はとにかくモチーフ曲が元気な曲たちで、一番テーマが分かりやすい内容でしたよね。「咲くは浮世の君花火」も「ビーチブレイバー」もMOIW2023で聴いた楽曲だったことも大きいんですけど、ストレートに夏を感じる楽曲が選ばれたなと。特にビーチブレイバーは元曲の聴きどころを大胆に取り込んだアレンジが心地よかったです。そして最後の「Orange Sapphire」のアレンジがとても優雅で、これはシンデレラガールズを長く追ってきた人ほど響いたんじゃないか、なんて感じています(私も途中参加組なので偉そうなことは言えないんですけど)。この曲はシンデレラガールズのPからはよく底なしに明るいんだけどなぜか泣ける、っていう評価をされている曲だと思うんですが、その「明るいんだけどなぜか泣ける」エッセンスをすごく感じるアレンジで、ここだけの話けっこう涙腺が刺激されました。
第2幕については、やはり私はシンデレラガールズのPなのでシンデレラの話が中心になってしまうのですが、まず鈴木みのりさんの歌唱曲として「ささのはに、うたかたに。」が選ばれたのが嬉しかったです。特にライブでこの曲を歌う時の鈴木さんのパフォーマンスが素晴らしいんですが、オーケストラアレンジがとても優しいアレンジでかつ今回ソロ歌唱ということもあり、いつも以上に優しく歌うパートと歌い上げるパートの対比が印象に残る素敵なパフォーマンスでした。シンプルに大好きな曲でもあり、また鈴木さんのソロ歌唱で何を歌うか?という切り口で考えても良いチョイスだったように思います。個人的にはオーケストラアレンジだけでなくドラムアレンジも好きでした。1番はAメロドラムなし、Bメロで小さいパラディドル(でいいんでしたっけああいう演奏)、サビで8ビートって感じで少しずつ盛り上げていって、感想はまたドラムなしでオーケストラを聴かせて2番Aメロは冒頭だけドラムなし、そこからのフィルインって感じで1番2番の印象を変えて聴かせるのが実に良い塩梅で。
「小さな野望」も良かった。椎名豪さんを呼んだらたくさんゲストが増えたって話がもう面白いんですが、カノンさんと中川奈美さんがリードを分けて歌唱した小さな野望はお二人の歌声の違いが心地よくて(リードとってない方のコーラスがまた素敵なんですよね)。ときどき一緒に歌うのも良かった。合唱隊がまた壮大で。月並みな言葉になってしまいますがとても贅沢な1曲でした。
続く「細氷」は一転合唱隊が主役のパフォーマンスから始まるところが好対照で素敵でした。こういう合唱を普段聴く機会がないもので新鮮な体験だったとともに、曲中に使われる蒼い鳥のモチーフが素敵でした。そういうアレンジなのかな、って思っていたんですがそもそもそういうコンセプトの曲なんですってね(帰りの電車でサーチしててそういうポストを見かけました)。カノンさんと中川さんが合流した後半も、二人一緒に歌うパートが多くてやはり「小さな野望」との対比が素敵でした。
そしてなんといっても最大火力で演奏された「あらかねの器」。珠玉の楽曲に作曲者自ら楽曲に必要な要素を補うゲストを集めて、フルオーケストラとともに演じられたこの日のパフォーマンスは個人的には「あらかねの器」という楽曲がもう一度生まれた、という気持ちで聴かせていただきました。細かいことを言葉にしてしまうのは無粋かもしれませんし私の解釈が正しいかはわからないのですが……あれは原曲を再現するというパフォーマンスではなく、オーケストラと歌い手が共演するというコンセプトのステージに、篠笛と和太鼓が加わり、合唱隊とコーラス隊がいて、ステージ上の全員が力を合わせて1つのパフォーマンスを作り上げた、と感じていまして。
素晴らしいコンサートでした。和田一樹さんの指揮も、東京フィルハーモニー交響楽団の演奏も素敵でした。
夜公演Setlist:
第1幕 夏の交響曲
★第1楽章★
初
Pon De Beach
サマカニ!!
★第2楽章★
サ・ヨ・ナ・ラ Summer Holiday
サニー
銀のイルカと熱い風
★第3楽章★
ジレるハートに火をつけて
夏時間グラフィティ
サマーサマーオーシャンパーリィバケーション
★第4楽章★
咲くは浮世の君花火
ビーチブレイバー
Orange Sapphire
第2幕 Brillante Stage
キミとセミブルー
statice
ホントウノワタシ
ささのはに、うたかたに。
小さな野望
細氷
あらかねの器
ENCORE
アイ NEED YOU