story

「お客様、お待たせ致しました」

ウェイターはそう言うと赤々とした林檎の乗った皿をのり子の前にそっと置いた。

「まぁ、美味しそう」

のり子がナイフとフォークを手に取ったところで、後ろのテーブルの男が声をかけてきた。

「お嬢さん、それは食べないほうがいい。毒が入っている」