Dream Theater 40th Anniversary Tour 2026 @ 日本武道館 2026/02/25
Dream Theaterをリアルタイムで聴き始めたのはMetropolis Pt. 2からで、あのアルバムは私の音楽的嗜好にとても大きな影響を与えてくれたのですが、メタルのライブを観に行くようになったのはもっと後で。そのまま彼らのライブを観る縁がなく今日に至るのですが、Mike Portnoyが復帰した最新アルバムが素晴らしい内容だったこともあり、初めて彼らのライブを観に行きました。

武道館でライブを観るのはMegadeth以来2度目。正直音で言えば武道館はあまり魅力的なハコとは言えないのですが、武道館でメタルを(しかも好きなバンドを)聴けるチャンスはそこまでないので貴重な体験ですよね。なによりDream Theaterがこんなにも素晴らしいライブバンドだったのか、と彼らの曲を聴き始めてから30年近くたってようやく知ることができました。

ちょっとピント甘いですけど……上の方まで席がある武道館なんかワクワクしますよね。前回Megadethで来た時はギリギリでチケット取ったので2階席の後ろの方でしたが、今回はアリーナでした(GOLDじゃないのでめちゃ近、とまではいきませんが)。嬉しい。

見え方はこんな感じ。1階席2階席の方が足元まで見えるのでそっちの方がいいって方もいると思いますが、個人的にはやっぱりステージを見上げるのが好きなので嬉しい席でしたね。ライブとしては2部構成、19時ほぼ定刻に演奏が始まって、20分の休憩をはさみつつ、アンコールが終わって終演アナウンスがあったのが21:55頃という観応えのあるステージでした。あれだけ濃密な演奏を2時間半以上できるメンバーの体力と集中力には感服です。
まずは第1部、1曲目がメトロポリスなのが嬉しかった。あのイントロを聴いてワクワクが止まりませんでした。幕が落ちてメンバーが見えた時は鳥肌たったなー。出てきたのはおじいちゃんに片足突っ込んでる(還暦近い)おっちゃんたちですけど。でも演奏が恐ろしく上手い。そして魅せる聴かせる。続けざまにPt. 2のAct 1が演奏されたのですが、一番彼らに熱曲していた頃の曲を生演奏で聴けるのは興奮しましたね。ちょっとサウンドの分解は悪かったですけど、難解なフレーズを自然に弾くJohn Myung、恐ろしく奇麗なピッキングでバッキングもソロもこなすJohn Petrucci、キャラクターはお茶目だけど美しいフレーズを奏でるJordan Rudess、そして力強くも歌うようなドラミング(なんならバックコーラスも歌ってた)のMike Portnoy、みんな超人でした。James LaBrieは、動きはラジオ体操みたいで可愛かったですが、あの歌声こそがDream Theaterというバンドを特別なものにしている、替えのきかない存在だと思います。
Overture 1928(めちゃめちゃワクワクするインスト曲ですよね)のあのキザみ、あのドラムから始まって、あのリフでStrange Deja Vuになだれ込む瞬間、CDで何度聴いたことか。そして生演奏のFatal Tragedyの緊張感が本当に心地よくて。穴が開くほど(CDなのですり減ったりしませんが)聴いた楽曲だからこそ、このフレーズ好きだった、このフィルがいいんだよ、この歌メロ痺れるよね、ってのを思い出しつつ堪能させていただきました。
Mike Mangini時代で一番好きなThe Enemy Insideが聴けたのも嬉しかったな。Dream Theaterのキャッチーサイド最右翼の名曲だと思いますこの曲。Peruvian Skiesに差し込まれたMetallicaのWherever I May Roamのリフも、ああこれが噂の!って感じで感動したなー。
こちらは休憩時間に撮ったものです。時々The Astonishingアルバムのあいつが通過するのが面白かった。ポートノイのドラムセット、本当に噂通りバスドラが3つあって感動したな。しかも飾りじゃなくて、曲によって彼の座る位置が変わって、全部の太鼓をちゃんと叩いてるのが面白かった。なんでバスドラ3つもあるの?足は2本なのに……ライブレポート等の写真を見るたびにずっと疑問だったんですが、長年の謎が解けましたね。
続く第2部では最近の愛聴盤でもある最新盤Parasomniaからのピックアップ(聴けば翌日の追加公演では全曲演ったそうで……体力があればそちらも聴きに行きたかった)。この辺りからラブリエの歌も安定してきて、Night Terrorとか最高の歌を聴かせていただきました。そしてなんといっても嬉しかったのがThe Shadow Man Incidentが聴けたこと。19分半もあるこの大曲、往年の名曲のフレーズがちりばめられていつつじっくり盛り上げながら展開していく素晴らしい楽曲で、もうほんと手に汗握りながら聴かせていただきました。
そして大曲ならではの余韻の中聴こえてきた音を聴いてあっこれOctavarium(24分の大曲)じゃん、って気付いた時は悶絶しましたね。この曲はそこまで聴きこんでいた曲ではないのですが、あらためてライブで聴くことで好きになったフレーズがたくさんあり、楽しい24分間を過ごさせていただきました。

で、こちらは最近定番となった、スマホのライト付けて振って!ってやつなんですが、これが武道館だととても奇麗だったんですよね。ステージからはさぞ絶景だったんじゃなかろうか。世にスマホが定着したせいで最近ライブを録画する行為(特に頭より高い位置で)への是非が問われており、それに関しては昔の方が良かったなーと思いつつ(こうやって私もライブ中の写真を撮っているので人のことを言えないところはありますが)、だったらそのスマホをうまく使おうとこのアイデアを考えた人は賞賛に値すると思います。そういやこれ先週沖縄の民謡居酒屋でもやったな(笑)。
アンコールのThe Spirit Carries OnとPull Me Underはラブリエが観客に歌ってって促したので大合唱。これまた楽しかったなあ。The Spirit Carries Onがここに来ることで、疑似的にメトロポリスIIアルバムを通して聴いた時のような余韻を少し感じられましたし、彼ら唯一のグレイテストヒットPull Me Underのサビをシンガロングするのは本当に楽しかった。他に聴きたい曲が無かったわけではないですが(具体的にはEndless SacrificeとPanic Attack、後者は翌日の追加公演で演ったそうです……聴けた方羨ましい)、40年を記念する彼らの歴史を総括する良いセットリストだったと思います。聴きたい曲が多すぎるのが一番の問題(笑)。
Dream Theaterのライブ全体を通して感じたことなんですが、自然なので気付けなかったところに変拍子が潜んでいて、それをライブでもものすごく自然に一糸乱れぬアンサンブルで演奏するんだけど、体はノリきれずリズムとずれている、あれ?みたいな感覚がやっぱりプログレでした。あの楽曲達をあの精度で演奏する楽器隊、やばい。しかもただ正確なだけじゃなく、みんな奏でるフレーズに歌心があるんです。そこが凄い。
素晴らしいライブを体感させていただきました。やっぱりライブは良いです。
setlist:
(act I)
01. Metropolis – Part I “The Miracle And The Sleeper"
02. Overture 1928
03. Strange Deja Vu
04. Through My Words
05. Fatal Tragedy
06. The Mirror
07. The Enemy Inside
08. Peruvian Skies
09. As I Am
(act II)
10. In The Arms Of Morpheus
11. Night Terror
12. Midnight Messiah
13. Bend The Clock
14. The Shadow Man Incident
15. Octavarium
(encore)
16. The Spirit Carries On
17. Pull Me Under

