THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT STAGE 10th MEMORIAL LIVE STARLIGHT STAGE DAY2
あぁ、終わってしまった。今の正直な気持ちです。

始まりがあれば終わりがある、それはそう。わかっていても、やはりどうしても寂しさはあります。
思えば私としては唯一シンデレラガールズのライブで「全通」できた7th大阪公演が終わった時がこんな気持ちだったように思います(そして今回「全通」できなかったことをかなり後悔しております)。モバマスを通っていない私が「プロデューサー」になったのはiOS版デレステのサービスが開始したあの時。そこからの10年いろいろありました。デレステがなかったら、シンデレラのライブに行かなかったら、出会えなかった人もいます。そんな10年を祝うお祭りが終わってしまった。やはり寂しいです……が、本当に楽しかった。それは本当に。
そんなわけで。今回も特に印象深いパフォーマンスの感想を書かせていただきます。
まずは12曲目の「Home Sweet Home」。披露されるのは2回目ですが、今回も素晴らしかった。私の好きなシンデレラガールズの一つの完成形がこの曲だと思っているので、節目のこのタイミングできっちりフル(9分弱!)で披露してくれたことに感謝。ミュージカル(とホラー)テイストのこの曲、皆さんの演技としての歌がとても聴きごたえがありました。私は格好良い小日向美穂が大好きで、津田美波さんの男前なパフォーマンスは相変わらず素晴らしかったですし、前回の披露の時も役者としての魅力を感じさせてくれた梅澤めぐさんの成長も感じられましたね。特殊なステージを生かした前回披露と比べてシンプルな舞台でしたが、今回はライティングが素晴らしかった。この日はLEVEL7の23列目(後ろから6列目!)とすごく高い位置の座席だったんですが、この曲に関してはステージ全体が俯瞰できてむしろ良い体験となりました。
13曲目の「Nightwear」も良かった。2/3ルビーカウンテスと琴歌というチョイスが素晴らしい。3人とも自分の担当するキャラクターを持ち込みつつ楽曲の魅力を表現しているところが素敵なんですよね。特に安齋由香里さんがキャラクターと楽曲のギャップが大きくて魅力的でした。河瀬茉希さんも相変わらずどんな曲も捻じ伏せるように「社長」の歌にしてしまう手腕が見事。山下七海さんのマイペースさも実に唯っぽくて良かった。東京公演のエントリーでも書いたのですが、この曲の途中で聴けるアンニュイなエレピのフレーズとそこからの展開が大好きです。オリジナルメンバー揃っての披露もとても良かったですが、全然違うメンバーが歌うことで新しい魅力が見えてくる楽しさはシンデレラガールズならでは。あとこの曲はもっと近くで観たかったな(笑)。
35曲目の「ラブレター」「Palette」メドレーも楽しかったな。どちらもシンデレラバンドで披露済の楽曲でしたが、メドレーのつなぎ部分のアレンジが素敵でしたよね。大橋彩香さんの歌唱の安定っぷりいつ聴いても素晴らしいですし、津田美波さんのHome Sweet Homeとのギャップも聴きごたえがありました。オリジナルメンバーでない3人もとても楽曲に合っている人選で、良かった。
36曲目の「Trinity Field」は書くか悩んだんだけどやっぱり書いておきます。デレステの中でも上位に人気だったこの曲を、記念のこの場所でこそTriad Primusだけでやって欲しいという思いはけっこう強かったんですよね。ただこの曲はすでに7th大阪公演でバンド演奏+オリジナルメンバーの披露も済ませており(その後デレ10周年FINAL、SoLでもバンド演奏で披露)、こういう判断だったろうなとは思っております。そしてなにより、大石泉役の大木咲絵子さんの歌唱が素晴らしかった。Celebration Land公演のTrancing Pulseの二ノ宮ゆいさんを思い出したりもして、シンデレラガールズのクールの文脈みたいなものを見出せる気もしました。
37曲目の「Love∞Destiny」も良かった。アレンジとしてはSoL公演の時と同じものでしたが、非常に秀逸なアレンジなので何度聴いても良いものは良い。あの時のパフォーマンスでは木村珠莉さんの歌がとにかく印象に残ったんですが、今回は幸子(竹達彩奈さん)センター抜擢が意味深で面白かったですよね。
38曲目の「∀NSWER」は人選が面白かったですね。UNIQU3 VOICES!!!は大阪公演DAY1が面白すぎましたし、∀NSWERはバンド演奏で聴きたい曲上位(変拍子こそないもののあのギターリフはわかりみが深すぎる)ですが、東京公演DAY1ですでにオリジナルメンバー揃って披露済。UNICUSの個性は∀NSWERの歌詞にも実に親和性の高いもので、3人のパフォーマンスの「個性」も楽しい良いパフォーマンスでした。
40曲目の「レッド・ソール」、DAY2でいちばん刺さりました。滝澤俊輔さんのピアノの音色の奏でるイントロがとても官能的だったのと、滝澤さんSoL公演に続き今回もサックスを披露してくれて、4ピースバンドだけでは足りない要素をこの曲に持ち込んでいたのが素晴らしかった。そして、怪我が心配された会沢紗弥さんに対して「だったら椅子に座って歌えばいいじゃないか」って意見はライブ前から散見された(他ブランドのSideMで人気のパフォーマンスという認識です)のですが、本当にやるから面白い。毎回ライブ参加人数が尋常じゃないコンテンツなので、出演者の怪我や病気で予定通りのパフォーマンスができないことも過去何度かありましたが、東京公演以降の転んでもただでは起きない演出はズルいけど面白い。
41曲目の「Majoram Therapie」も素晴らしかった。ようやく4人揃って披露できたこの曲が今回バンド演奏になったのがとても良い。4人のフォーメーションパフォーマンスも素敵でした。あの時用意されたであろうこの曲専用の衣装を星希成奏さんがようやく着れたのも良かった。ただそれらの前提とっぱらってシンプルに楽曲として好きなんですよ。ももクロとのコラボだったからこそ新しいテイストがあって、そしてちょっと異国情緒を感じる歌メロが本当に魅力的。今回カバー曲こそありませんでしたが、こうやってコラボ曲をやってくれたことも「集大成」として意味を感じましたね。
と、ここまで昨日の記憶だけで書きました。アーカイブのために配信も購入しようと思っていまして、いつものごとく追記させてもらうかもしれません(少なくとも配信みて整理したらセットリストは追記したいと思っております)。というわけで、いったん筆を置きます。ここまで読んでいただいた方、拙い文章にお付き合い頂きありがとうございます。10人いたら10通りの楽しみ方があるコンテンツなのでいろんな好きの形があると思いますが、私が好きなところ、すこしでも共感いただけるところがあれば嬉しいです。
setlist: ※敬称略/括弧内はキャラクター名
01. お願い!シンデレラ (THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)
02. オトメゴコロ更新中 (梅澤めぐ(辻野あかり)/会沢紗弥(関裕美))
03. ほほえみDiary (金子有希(高森藍子)/新田ひより(道明寺歌鈴))
04. 空想探査計画 (安野希世乃(木村夏樹)/田澤茉純(浜口あやめ)/赤﨑千夏(日野茜))
05. Brand new! (富田美憂(砂塚あきら)/梅澤めぐ(辻野あかり)/河瀬茉希(桐生つかさ))
06. Frozen Tears (GAME VERSION) (渕上舞(北条加蓮))
07. LOVE☆ハズカム (GAME VERSION) (金子真由美(藤本里奈))
08. ハピガ!(竹達彩奈(輿水幸子))
09. 義勇忍侠花吹雪 (田澤茉純(浜口あやめ)/嘉山未紗(脇山珠美)/新田ひより(道明寺歌鈴))
10. メモリーブロッサム (安齋由香里(西園寺琴歌)/天野聡美(白菊ほたる)/金子有希(高森藍子)/武田羅梨沙多胡(喜多見柚)/深川芹亜(喜多日菜子))
11. スバル (大木咲絵子(大石泉)/青木瑠璃子(多田李衣菜)/松井恵理子(神谷奈緒)/大橋彩香(島村卯月)/福原綾香(渋谷凛)
12. Home Sweet Home (牧野由依(佐久間まゆ)/梅澤めぐ(辻野あかり)/津田美波(小日向美穂)/新田ひより(道明寺歌鈴)/桜咲千依(白坂小梅))
13. Nightwear (安齋由香里(西園寺琴歌)/河瀬茉希(桐生つかさ)/山下七海(大槻唯))
(STARLIGHT STAGE DJ PINYA MEDLEY)
14. 絆の「夢をのぞいたら」 (大橋彩香(島村卯月)/福原綾香(渋谷凛))
15. ロック・ザ・ビートによる「Wonder goes on!!」 (青木瑠璃子(多田李衣菜)/安野希世乃(木村夏樹))
16. 七海と元気な仲間たちの「ギョーてん!しーわーるど!」 (井上ほの花(浅利七海)/大木咲絵子(大石泉)/神谷早矢佳(南条光)/嘉山未紗(脇山珠美)/武田羅梨沙多胡(喜多見柚))
17. 燃える乙女たちの「命燃やして恋せよ乙女」 (赤﨑千夏(日野茜)/原優子(向井拓海)/星希成奏(夢見りあむ))
18. 「堕ちる」と「果実」の「堕ちる果実」 (天野聡美(白菊ほたる)/梅澤めぐ(辻野あかり))
19. エルドリッチ・ロアテラーによる「クレイジークレイジー」 (桜咲千依(白坂小梅)/千菅春香(松永涼))
20. ドリームアウェイによる「あいくるしい」 (牧野由依(佐久間まゆ)/深川芹亜(喜多日菜子))
21. 142’sによる「オレンジタイム」 (竹達彩奈(輿水幸子)/桜咲千依(白坂小梅)/松田颯水(星輝子))
Stage Bye Stage -emon(Tes.) Remix-
ショコラ・ティアラ -Before Sunrise Remix-
TOKIMEKIエスカレート -Tropical Summer Nude Remix-
Hotel Moonside -Take me away from Metropolis Remix-
14平米にスーベニア -広川恵一 Remix-
秘密のトワレ -Midnight Lab Remix-
22. りあむが歌う「あんずのうた」 (星希成奏(夢見りあむ))
23. 杏が歌う「OTAHEN アンセム」 (五十嵐裕美(双葉杏))
24. いっしょに踊ろう「ダンス・ダンス・ダンス」 (生田輝(ナターリア)/山下七海(大槻唯))
25. 高みを目指す「Trust me」 (長野佑紀(小関麗奈)/松田颯水(星輝子)/村中知(大和亜季))
26. 超えつづける2人の「バベル」 (渕上舞(北条加蓮)/松井恵理子(神谷奈緒))
27. 異世界でもマイペースな「全開!ミラクルアドベンチャー!」 (井上ほの花(浅利七海)/五十嵐裕美(双葉杏)/鈴木絵理(堀裕子))
28. ヒーローヴァーサスによる「ハートボイルドウォーズ」 (神谷早矢佳(南条光)/長野佑紀(小関麗奈))
29. サイキックひーつによる「凸凹スピードスター」 (赤﨑千夏(日野茜)/鈴木絵理(堀裕子))
30. みんなで歌おう!「キラッ!満開スマイル」 (津田美波(小日向美穂)/五十嵐裕美(双葉杏)/天野聡美(白菊ほたる)/安齋由香里(西園寺琴歌)/金子有希(高森藍子)/武田羅梨沙多胡(喜多見柚)/田澤茉純(浜口あやめ))
31. 炎陣による「純情Midnight伝説」 (原優子(向井拓海)/金子真由美(藤本里奈)/千菅春香(松永涼)/村中知(大和亜季)/安野希世乃(木村夏樹))
32. ガールズ・イン・ザ・フロンティア (福原綾香(渋谷凛)/安野希世乃(木村夏樹)/津田美波(小日向美穂)/神谷早矢佳(南条光)/深川芹亜(喜多日菜子))
33. N.O.R.~Notes of Revolution~革命についての覚書 (嘉山未紗(脇山珠美)/松田颯水(星輝子)/長野佑紀(小関麗奈)/千菅春香(松永涼)/原優子(向井拓海)/村中知(大和亜季))
34. 情熱ファンファンファーレ (赤﨑千夏(日野茜)/金子有希(高森藍子)/生田輝(ナターリア)/大橋彩香(島村卯月)/山下七海(大槻唯))
35. ラブレター&Palette (大橋彩香(島村卯月)/津田美波(小日向美穂)/会沢紗弥(関裕美)/安齋由香里(西園寺琴歌)/梅澤めぐ(辻野あかり))
36. Trinity Field (福原綾香(渋谷凛)/渕上舞(北条加蓮)/松井恵理子(神谷奈緒)/大木咲絵子(大石泉)/河瀬茉希(桐生つかさ)/富田美憂(砂塚あきら))
37. Love∞Destiny (牧野由依(佐久間まゆ)/渕上舞(北条加蓮)/津田美波(小日向美穂)/青木瑠璃子(多田李衣菜)/竹達彩奈(輿水幸子))
38. ∀NSWER (梅澤めぐ(辻野あかり)/富田美憂(砂塚あきら)/星希成奏(夢見りあむ))
39. ストリート・ランウェイ (富田美憂(砂塚あきら)/鈴木絵理(堀裕子)/青木瑠璃子(多田李衣菜)/天野聡美(白菊ほたる)/生田輝(ナターリア)/桜咲千依(白坂小梅)/松井恵理子(神谷奈緒))
40. レッド・ソール (河瀬茉希(桐生つかさ)/松田颯水(星輝子)/会沢紗弥(関裕美)/深川芹亜(喜多日菜子)/牧野由依(佐久間まゆ))
41. Majoram Therapie (星希成奏(夢見りあむ)/安齋由香里(西園寺琴歌)/山下七海(大槻唯)/渕上舞(北条加蓮))
42. サマカニ!! (赤﨑千夏(日野茜)/鈴木絵理(堀裕子)/井上ほの花(浅利七海)/金子真由美(藤本里奈)/原優子(向井拓海))
43. パ・リ・ラ (生田輝(ナターリア)/武田羅梨沙多胡(喜多見柚)/田澤茉純(浜口あやめ)/五十嵐裕美(双葉杏)/大木咲絵子(大石泉)/千菅春香(松永涼)/村中知(大和亜季))
44. 無重力シャトル (青木瑠璃子(多田李衣菜)/天野聡美(白菊ほたる)/井上ほの花(浅利七海)/神谷早矢佳(南条光)/嘉山未紗(脇山珠美)/長野佑紀(小関麗奈)/新田ひより(道明寺歌鈴))
45. スターライトステージ(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)
46. EVERAFTER(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)
47. GOIN’!!!(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)
(2025/09/13 追記)
DAY2も追記です。こうなったら?ってことでバンドパート全曲感想書いてみました。ちょっと苦しかった(私があんまり詳しくないタイプの曲が特に)。
まずは32曲目の「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」。DAY1で「Fantasia for the Girls」をやったんだからDAY2でガルフロはやるでしょう、とは思っていたんですがいきなりでしたね。バンド演奏も披露回数多い楽曲ですが、今回バンド演奏史上一番歌唱メンバーが少なかったことと、メンバーに神谷早矢佳さんがいたのが嬉しかったです。神谷さんはコンステのレッド・ソールが素晴らしくて好きになったんですが、ガルフロも格好良かった。安野希世乃さんもオリジナルメンバーながら実はこの曲を歌うのはSS3A以来だったんですよね。彼女もこの曲がとても似合う。津田美波さんがこの曲を歌うのも嬉しいですよね。理由は上で書いた通り。今の福原綾香さんの歌をバンド演奏で聴けたのも良かった。そしてもう一度書くんですが人数が少ないのがいい。この曲は少人数で聴きたい。プリミティブなサウンドが魅力のこの曲は、ギターも1本でいいじゃん、って思ったんですよね。
33曲目の「N.O.R.~Notes of Revolution~革命についての覚書」は、アタマのシャウトを今回嘉山未紗さんだけでなく原優子さんも一緒にやってるのが良くて。嘉山さんのシャウトも相変わらず気持ちいい声なんですが、加えて原さんのあの声もポーズもおよそアイドルのそれではなくて(メタルコア系のVoにこんな人がいる気がする)非常に格好良い。千菅春香さんの歌も曲にあってて格好良かったな。正直に書いてしまうとメタル好きとしてはこの曲ポップ過ぎてシンデレラの他のメタル曲に比べると……っていうところもあるんですが(こういうメタルもありますけどね、Amarantheとかちょっと近い?)睦月周平さんがギター弾くとだいぶこっちサイドになるのはポイント高いですね(睦月さんこの曲は7弦ギター弾いてますね)。あと終盤のコールがリードギターと同じフレーズなのは好き。Arch Enemyっていうデスメタルバンド(あえてこう書く)のライブとか、歌がデス声だからリードギターを合唱する文化があるんですが、あれっぽくて楽しい。
34曲目の「情熱ファンファンファーレ」は卯月(大橋彩香さん)センターの時点でかなり優勝(とくにDメロ最高でした)。本当にライブで盛り上がる良い曲ですよね。おそらくシーケンスのリズムも流しつつのドラムだと思うんですが、このリズムの感じとっても楽しかった。あとバンドのみなさんもファンファンダンスやってるのも面白かった。
39曲目の「ストリート・ランウェイ」は原曲の良さを大切にした演奏なんですが、やっぱりバンドでやると個々の楽器の音が存在感をもって聴こえてきて、でもやっぱりちゃんと原曲のいろんなフレーズを大事にしている、そんな演奏が心地よかったですね。天野聡美さんと桜咲千依さんのちょっと意外な人選の歌声が良いアクセントになっていたように思います。
40曲目の「レッド・ソール」もちょっと書き足りなかったことがあるので追記します。ファンタジー公演、デレステ10周年福岡公演と河瀬茉希さんのいないレッド・ソールを聴いて、それでも魅力的なパフォーマンスだったので、河瀬さんがいなくても成立する曲って最近は思い始めていました。その考えは間違ってないと思いつつ、やっぱり河瀬さんのレッド・ソールは魅力的だな、って今回再発見させていただきました。この曲のパフォーマンス、DAY2で一番刺さったって印象はアーカイブを繰り返し観た今でも変わっていなくて(なんならより強い確信になりました)。オリジナルメンバーの中でも特に剛の声の河瀬さん、松田さんの声を中核に、会沢さん、深川さん、牧野さんのそれぞれの実に個性的な(ねっとり感の強い)パフォーマンスによって、今までのどのレッド・ソールとも違う魅力に満ち溢れるパフォーマンスとなったことは改めて書いておきたい。滝澤さんのサックスがまた素敵で、ここでピアノが欲しい、っていう場面でサックスを吹く豪胆さが堪らないです。オリジナルメンバーの河瀬さんと松田さんの歌声がとても強いのに、椅子に座ってパフォーマンスすることで歌唱により集中できるのか、会沢さんの歌の存在感、ラスボス感があまりにも強く。怪我の功名かもしれないけどシンプルに歌が刺さった。刺さりまくった。軽く致命傷です。ありがとうございました。
42曲目の「サマカニ!!」もバンドの音の感触は「ストリート・ランウェイ」に近いかな。福岡公演でも盛り上がった曲ですが、やっぱり生楽器のリズムはブースト力強いですよね。ベースもドラムも実に軽快でノリが良くて。今回は7th大阪やSoL公演よりいろいろなタイプの楽曲の演奏が聴けて、それでも統一感持って聴かせる手腕はさすが、スタジオで弾けるミュージシャンって凄い、ってなりますね。勢いで聴かせるんじゃなくて、きっちり整合感のある音でもってテンション感出してくるのさすがです。
43曲目の「パ・リ・ラ」は大石泉(大木咲絵子さん)と松永涼(千菅春香さん)がメンバーにいるのが良いチョイスでしたよね。キュート属性でも杏(五十嵐裕美さん)は自然に感じるのに。やめた!が泉なのが最高。リズム隊の丁寧なラテンフレーバーも心地よいパフォーマンスでしたね。あと全然ラテンでもなんでもないんですけど山本さんのドラムのシンバルの音がめちゃくちゃ気持ちいいです。
44曲目の「無重力シャトル」はオリジナルメンバーでありながらようやく歌えた青木瑠璃子さんが印象に残っています。李衣菜の歌声この曲にとてもマッチしていて好き。長野佑紀さんの特徴ありすぎる歌声も好き。バンド演奏は他の曲に比べると印象に残るシーンがなかったかもしれません。私の好みの影響もあると思いますが。
45曲目の「スターライトステージ」は、DAY1とDAY2で全然違う距離感で観れたのが楽しかったです。あの人数の半円を俯瞰で観れたのは圧倒されましたね(なのでDAY2のLEVEL7の座席もアリって気持ちになりました)。今回のツアーでずっと聴き続けてきたこの曲、聴けば聞くほど好きになりました。この曲は、みんなで歌うのがいい。神奈川公演はさらにシンデレラバンドもいましたからね。最高です。ずっと個別衣装で歌われ続けてきたのも好き。この曲は、一人一人、みんなが主人公だと思って毎回聴いてきました。そんな主人公がいっぱいいるのがシンデレラガールズの魅力です。ただね……この曲だけは、IMAJOさんがいないのは完全体じゃないよって思ったことをここに残しておきます。7th公演がドミナントコード(Gというコード、厳密にはG7はその先にCというコード(トニックコード)が続くことを強く期待させるコードなんですよね)で終わったのと同様、この何かのピースが埋まらないところがシンデレラガールズの可能性なんだ、とか勝手に妄想しております。
46曲目の「EVERAFTER」は、10周年を記念する衣装「スターライト・エタニティ」での披露が良かった。この曲のイントロで聴こえてくるガシャ(ガシャは悪い文明!)のメロディ、でもこれゲームの設定上はオーディションの曲なんですよね。このメロディからはじまって、永遠の物語を歌う歌詞がとても印象的で、言葉のチョイスに10年を感じさせてくれるのも良い。シンデレラガールズらしさをたくさん内包した曲で(余談ですが落ちサビ手前に変拍子を入れてくるのがとても滝澤さんらしくて好き)、「スターライトステージ」と合わせてまさに集大成の楽曲と感じました。私はシンデレラガールズのライブはSS3A公演からの参加なんですが、SS3A公演、cg_ootd公演、ファンタジー公演、そして今回の10周年ツアーが特にデレステ要素が強かった公演だと感じているんですが、改めて楽しい10年をありがとう、の気持ちです。
最後に47曲目の「GOIN’!!!」について。ここで「お願い!シンデレラ」以外を歌うならもう少しデレステを象徴するような曲にしてほしかった、という思いがあって、それこそ「EVERAFTER」で終われば良かったじゃないかと。当初ここにそんな思いの文章を書いていましたが、ごめんなさい、書き直させてください。「お願い!シンデレラ」って最初に作られた全員が歌うことを想定した曲なんですよね。それがいつの間にかライブのアンコールで歌われるようになった。ツアー最終日で原点に返って「お願い!シンデレラ」から始まるライブをやって「EVERAFTER」で終わる、それはそれで美しいんですが、やっぱり最後になじみのある曲を披露して終わるのは、セットリストを考えている人たちのこだわりなんだろうなと。そこに思い至って個人的にはすっきりしました。
本当に素晴らしいライブでした。だから、やっぱり今の気持ちは終わってしまって寂しい……ですね。でもキャストの皆様、バンドの皆様、スタッフの皆様、そしてプロデューサーの皆様には感謝です。楽しい一時をありがとうございました。
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